第五章
8月20日…透と別れてから一月近く経った。しかし、連絡は未だない。みちるが父親に聞いてみても現地で別れてからの消息はわからないそうだ。おぼろげな不安をみんなが抱えた状態で、変わらない日常を過ごしていた。「おにいちゃーん!がっこうなんでしょー…
巻き込まれていく運命巻き込まれていく運命
第四章
「みちる!」よしみはひとりだけ先にみちると合流した。秋山、神宮はやけどしている翼、匠と一緒にいる。「よしみ!!早かったね!あれ?お父さんたちは?」「翼たちと一緒よ」「その翼くんたちは?」「やけどの治療中よ。それで、透は?」「今は治療終わって…
巻き込まれていく運命巻き込まれていく運命
第三章
七月二十三日…… 電話の鳴る音で翼は目を覚ました。髪の毛ボサボサ、寝ぼけ気味で電話に出る。「ふぁい……山下ですけど……」『もしもし、山下くんのお宅ですか? 神宮です』 声の主は神宮だった。少しうれしそうな声で話している。「あ、神宮さんすか。…
巻き込まれていく運命巻き込まれていく運命
幕間
七月二十二日・深夜…… 携帯のバイブ音。それは透のポケットの中から聞こえた。「はい……」『……ディスクはどうした? もう持っているのか……?』 男の声。透はこの声に体を強ばらせた。「いいえ……」『いつまでかかっている……! 雨崎は持っていな…
巻き込まれていく運命巻き込まれていく運命
第二章
「あああ……俺はなんてお人好しなんだ……」 翼は家に戻り、とりあえず気絶している男をソファに寝かせた。「……あ、そうだ」 翼はこの人をどうするべきか散々悩んだあげく、はっと思い立って電話機に手を伸ばした。 二人と別れる際に電話番号を教えても…
巻き込まれていく運命巻き込まれていく運命
第一章
七月十六日……「本、当に……俺は何も、知らない……」 青年は正面に立っている男を見上げていた。彼は、男に顔を殴られ、地面に座り込んでいる。……そして、彼は見てしまった。男の手に握られている、鈍く輝くナイフを。「そうか……。本当に知らないのか…
巻き込まれていく運命巻き込まれていく運命